「マジック・アワー」と言う言葉があります。
日中の天空を支配した太陽が沈み、
月と星に日没後の大空を託すまでのホンのひと時、
天空の残照によって、
あたり一面がとても神秘的な色彩に包まれる、ホンのひと時を示します。
その時々の天候や季節によって、その姿は一定ではありません。
よく晴れた日の一面ブルーの世界
あるいは強い残照に照り返されたゴールドの世界
そして、曇りの日などには、全ての色彩が溶け込んだグレー一色の世界になります。
夜明け前の一瞬
やはりブルーに染まる時間帯があり、ブルー・アワーと呼ばれますが、
それとは違う、
夕方ならではのアンニュイにして濃厚な時間の不思議な色彩です。
人々の足の向きが
朝とは逆の
あるいは様々な方角へ足早に吸い込まれていく時間です。
今宵は誰ぞ席を暖めるや |
残り葉のコンチェルト |
ボレロが聴こえたような気がしました |
メランコリック・ブルー |
明かりが点り宵の舞台の幕開けです |
何処へと向うなりや宵の舎を |